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札幌で庭づくりをはじめて4年。                                                              ナチュラルガーデン&クレマチスが好き                                                        グレーと白のブチのウサギも飼育中

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いじめについてはHPも同時更新しています。
こちらのページのほうが読みやすいかもしれません。

http://www5.ocn.ne.jp/~iranka/zankokuijime.html



「教室の悪魔」
  ―見えないいじめをなくすために―
     山脇由貴子    より


2 本人ではなく、家族を中傷する
  家族の偽写真をメールで流されたIちゃん

 


 Iちゃんの携帯にメールが送られてきた。送信者のアドレスは見たことないアドレスでフリーメールのようだった。
開けてみると、「Iの母親は主婦売春してます」「いろいろな男とやりまくっています」という文面の後に後姿の男女がホテルに入っていく写真があった。

 翌日、教室に入ると、黒板に裸でキスしあっている男女の絵が描かれ、横に「スクープ!このクラスの中に、主婦売春している母親の娘がいます!」と書いてあった。机に向かって歩くIちゃんを、みんなが携帯を持って笑っていた。

 その数日後もまたメールが送られてきた。アドレスは昨日と違ったが、やはりフリーメールだった。アドレスは昨日と違ったが、やはりフリーメールだった。
今度は「Iの父親はパチンコ、競馬、競輪で借金だらけです。Iのうちには毎日借金取りが押しかけています」という内容で、「I家は今本当にお金がありません。毎日食事も食べられません。だれかめぐんであげてください」とあった。
翌日学校に行くと、Iちゃんの机の上に『募金箱』と書かれた箱が置いてあり、中には1円玉、5円玉、10円玉が数枚ずつ入っていた。Iちゃんが箱を手に取るとクラス中が爆笑した。

 そのさらに数日後には、「Iの姉はわが校の○○先生と不倫してます!もう3回、先生の子供を中絶しました」というメールがきた。○○先生というのは、もう50過ぎで何かと女子の身体に触るので、「キモイ」と学校で最も嫌われている教師であった。翌日学校に行くと、机のうえにはコンドームの箱が何箱も置いてあった。黒板にはちゃんと避妊しましょう!」と書かれていた。

 Iちゃんはぼんやり黒板の文字を見る。どのメールももちろん嘘だ。ホテルに入っていく写真は母ではない。母はごく普通のおばさんで、売春にはほど遠い存在だ。

 父は毎日遅くまで働いていて、ギャンブルには一切手を出さない。真面目を絵にかいたような人で、とても優しい。姉は結婚真近の婚約者といま、とても幸せそうだ。

 でもIちゃんは反論する気はない。反論したって無駄なのだ。それに誰も本当だなんて思っていない。面白がっているだけなのだ。


解説 いじめの因果関係は逆転している

 本人ではなく家族を誹謗し、周辺からじわじわと追い詰めていく。内容は事実無根の作り話である。矛盾していたり、明らかな嘘であっても「いじめる側」はまったく意に介さない。うわさを流し始めた人間も、それを面白がって子ども達もそれが本当だとは思っていない。というより、本当かどうかはどうでもよい。それは単に笑えるネタでしかない。誰も事実を確かめようとしないので、余計に噂は広まりやすい。嘘であることが前提なのだから、だれもが無責任に新しい「嘘」をつけ加えていく。

 しかしこうした誹謗中傷の卑劣さ、巧妙さは、噂話を繰り返すことで被害者がいじめられる根拠を作ってしまうことにある。『こんな家族なのだからいじめられても仕方がない』という理由である。

 多くのいじめのパタンで、加害者達は被害者が「いじめられるに値する人間なのだ」という理由を作ろうとする。「こんな家族を持っているのだから、私たちと対等ではない、汚らわしい、だから付き合いたくない」。
多くのいじめに共通しているのは、いじめが進行していく中で、被害者がいじめられる理由が作り上げられていくということだ。
因果関係は完全に逆転している。
にもかかわらず、加害者たちの心の中でいじめが正当化されてしまう。
「いじめられる側にも原因がある」という大人の不用意な認識は、この傾向を是認する方向に働くことを知るべきである。


 このパタンは本人が反論することができないため、強い無力感に襲われる。
「みんな嘘だと知ってやっているのだから」と巧妙に「遊び」が演出されているため、だれもまじめに取り合わない。出所もわからないので反論のしようもない。
仮に教師の耳に入ったとしても、「こんなくだらない噂、相手にするな」といわれるだけである。事実無根だし、あまりに馬鹿げた内容なの、相手にもしたくない。
けれど家族を中傷されることは耐えがたいし、さらに、この噂のために、自分へのいじめはエスカレートしていくだろうことはわかっている。
 だからこそ怖い







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プロフィール
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kisaraki
性別:
女性
職業:
主婦・母親・自由業・他
趣味:
読書・ガーデニング・カメラ他
自己紹介:
生まれと育ちは関東地方
引っ越し(家の売買も含め)7回を経て札幌郊外に
現在は築32年の家をリノベーションしたもの。
100坪以上の庭も改造中








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